コラム

マイホーム購入は人生における大きな決断です。

数多くの選択肢の中から、最適な住まいを選ぶためには、綿密な情報収集と、自身のライフスタイルに合った判断が不可欠です。

特に近年増加傾向にある「庭のない家」は、メリットとデメリットが複雑に絡み合い、容易に結論を出せないケースも多いでしょう。

 

庭のない家のメリット

 

維持管理の手間軽減

 

庭がない家は、草むしり、剪定、芝刈り、落ち葉の掃除、木の病気や害虫への対処といった、時間と労力を要する維持管理作業から解放されます。

特に、仕事で忙しい共働き世帯にとって、このメリットは非常に魅力的で、平日のわずかな時間を家事や育児に費やすことができる余裕が生まれます。

例えば、平日の夕方に子供とゆっくりと夕食を食べたり、一緒に宿題を見たりする時間が確保できるようになるでしょう。

 

また、週末の貴重な時間を、家事や趣味、家族との時間に充てることができるのは大きなメリットと言えるでしょう。

週末に家族で旅行に行ったり、趣味のスポーツを楽しむ時間を取ることが可能になります。

 

さらに、除草剤や肥料、剪定ばさみなどの購入費用、さらには庭木の治療費用なども削減でき、ランニングコストの軽減にも繋がります。

 

初期費用とランニングコストの削減

 

庭の造成には、土壌改良、植栽、外構工事(フェンス、門扉、アプローチ、照明など排水設備の設置)など、多額の費用がかかります。

植栽の費用は樹木の種類や大きさ、本数によって大きく変動しますが、シンボルツリーとなる高木を植える場合は、費用が数万円から数十万円に上ることもあります。

 

庭がないことで、これらの初期費用を大幅に削減でき、住宅購入全体の予算を抑えることができます。

例えば、庭の造成費用を300万円削減できたとすれば、その分を住宅の設備のグレードアップや、より広いリビングの確保などに充てることができます。

 

さらに、ランニングコストについても、前述の維持管理費の削減に加え、水道光熱費の節約にも繋がります。

庭の散水は、特に夏場は水道代を圧迫する要因となりますし、庭灯などの照明は、思わぬ電気代負担となる場合があります。

例えば、年間の散水費用が1万円、照明費用が5000円削減できたとすると、1万5000円の節約になります。

庭のない家のデメリット

 

プライバシーの確保

 

庭がない家は、隣家との距離が近くなる傾向があり、プライバシーの確保が課題となる場合があります。

特に、窓からの視線が気になる場合は、目隠しフェンスの設置、植栽、カーテン、ブラインド、ロールスクリーンなどの使用を検討する必要があります。

 

また、建物の配置や窓の位置・高さ、窓の種類などを工夫することで、視線を軽減することも可能です。

例えば、隣家との境界に目隠し用のフェンスを設置したり、窓にブラインドを取り付けたりすることで、プライバシーを守ることができます。

 

子供の遊び場確保の難しさ

 

庭は、子供たちが自由に走り回ったり、遊んだりできる貴重な空間です。

庭がない場合、近隣の公園や児童館、地域のコミュニティセンターなどを活用する必要があります。

近隣にそのような施設がない、もしくは利用しにくい場合は、子供の遊び場確保に苦労する可能性があります。

 

例えば、近隣に公園がない場合は、車で公園まで連れて行く必要があり、時間と労力がかかります。

しかし、近隣に公園や遊べる場所(広い歩道や広場など)がある場合、庭の有無はそれほど大きな問題とはならないでしょう。

 

ガーデニングの楽しみの制限

 

ガーデニングや家庭菜園は、多くの家庭で人気のある趣味です。

庭がない場合、ベランダやバルコニー、あるいは屋上などを活用する必要があります。

 

スペースが限られるため、大規模なガーデニングは難しいですが、プランター、ハンギングバスケットなどを利用することで、限られたスペースでも十分に楽しむことができます。

ハーブやミニトマト、イチゴ、レタスなど、比較的スペースを取らない植物を選ぶのも良いでしょう。

また、垂直緑化を取り入れることで、限られた空間を有効活用することも可能です。

庭がない家の理由と解決策

 

土地の狭さへの対応策

 

都市部では、土地の狭小化が深刻な問題となっています。

限られた土地に家を建てる場合、庭を諦めざるを得ないケースも少なくありません。

 

しかし、工夫次第で、限られたスペースでも快適な生活を送ることができます。

例えば、屋上庭園を設けたり、ベランダを広く確保したり、壁面緑化を取り入れたりすることで、庭の代わりとなる空間を作ることができます。

屋上庭園は、費用はかかりますが、開放的な空間を確保できます。

ベランダを広く確保する場合は、バルコニーの拡張工事が必要となる場合があります。

 

駐車場確保のための工夫

 

車社会において、駐車場の確保は重要な課題です。

庭を諦めることで、駐車場を確保できるスペースを確保できる可能性があります。

特に、複数台の車を所有している世帯や、来客用の駐車スペースを確保したい世帯にとって、庭を削って駐車場を確保することは有効な手段です。

例えば、2台分の駐車スペースを確保するために、庭を作らないという選択をする家庭も多いです。

 

予算の制約と解決策

 

住宅建築には、多額の費用がかかります。

庭の造成費用は、住宅全体の予算に大きな影響を与えます。

庭を作らないことで、予算を抑え、住宅のグレードアップ(高性能な断熱材の使用、最新の設備の導入など)、設備の充実(太陽光発電システムの導入、スマートホームシステムの導入など)を図ることが可能です。

また、土地価格も、庭の面積によって変動するため、庭を小さくすることで、土地価格を抑えることもできます。

 

庭のない家の後悔ポイントと代替案

 

後悔ポイントの具体例

 

庭がないことで後悔する主なポイントは、以下の通りです。

 

1.子供の遊び場が確保できない

2.ガーデニングや家庭菜園を楽しめない

3.来客時に十分なスペースを確保できない(例えば、バーベキューなど)

4.洗濯物を干すスペースが限られる

 

これらの後悔を避けるためには、事前に自身のライフスタイルや家族構成をしっかりと把握し、庭の有無について慎重に検討することが大切です。

例えば、子供がいる家庭であれば、近隣の公園の状況や、遊べるスペースの確保について事前に確認しておくことが重要です。

 

プランターによるガーデニング

 

庭がない場合でも、プランターを活用することでガーデニングを楽しむことができます。

ベランダやバルコニー、屋上などにプランターを設置し、花や野菜などを育てることができます。

プランターの種類やサイズも豊富なので、スペースに合わせて選ぶことができます。

また、プランターの配置や種類によって、見た目も大きく変えることができます。

 

近隣公園の活用方法

 

近隣に公園がある場合は、積極的に活用することで、庭がないことによるデメリットを軽減できます。

子供を遊ばせたり、散歩をしたり、様々な用途で利用できます。

近隣の公園の遊具や施設、利用時間などを事前に確認しておくと、より快適に利用できます。

また、近隣の公園のイベントに参加することで、地域との交流を深めることもできます。

 

まとめ

 

庭のない家は、維持管理の手間や費用を削減できる一方、プライバシーの確保や子供の遊び場、ガーデニングの楽しみといった点でデメリットも存在します。

しかし、工夫次第でこれらのデメリットを軽減し、快適な生活を送ることは可能です。

土地の狭さや予算の制約、ライフスタイル、家族構成などを総合的に考慮し、本当に自分に合った選択をすることが大切です。

 

後悔のない家づくりをするためには、メリットとデメリットを丁寧に比較検討し、必要に応じて工務店と相談しながら、最適なプランを立ててください。

庭の有無に関わらず、自分らしい、そして家族にとって幸せな住まいを実現できることを願っています。

 

当店では、お客様に寄り添った家づくりを提供いたします。

庭を作るべきかお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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